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手元資金
7月19日、気象庁は関東地方の梅雨明け宣言をしました。それも、歯切れの悪い、自信なさそうな梅雨明け宣言をしました。関東地方は、梅雨明け宣言の前から連日、猛暑が続いていました。梅雨明け宣言は、当分、厳しい猛暑が続くという猛暑宣言でもあります。頑張って猛暑に耐えることにしましょう。
さて、今、世界の上場企業では、世界的な金あまりを背景に、膨大な手元資金を抱えるキャッシュ・リッチ企業が増加しています。アップルは約28兆円の手元資金があり、トヨタ自動車は約16兆円の手元資金があります。現在、日本の上場企業全体では、110兆円規模、過去最高水準の手元資金があると言われています。お金のない企業は逆立ちしてもないものですが、お金のある企業にはあるものです。

アップルやトヨタ自動車ほどではないにしても、世界的な傾向として、有利子負債を超える手元資金を抱えている『実質無借金』企業が増加しています。もしも、手元資金が有利子負債の返済に向けられれば、多くの金融機関が破綻してしまうことでしょう。低金利ということもあって、企業はつき合っていますが、金融機関は自分の都合ばかり言っているとせっかくの貸付金を完済されてしまいます。

もともと、日本的経営の特長は、手元資金を貯め込み、内部留保を厚くすることにありました。経営者は、内部留保と称してせっせと手元資金を貯め込むことが、企業の財務を安定させ、不況に強い企業にすることであり、有能な経営者の証しであると信じてきました。これが、日本を代表する名経営者の一人、松下幸之助の『ダム経営』論です。今、日本企業だけでなく、世界的にも企業の手元資金が積み上がっている要因の一つに、超低金利時代であり、手元資金を積極的に活用できるような有望な投資先が見つけられない、という理由があります。行き場を失った資金が、余剰資金として企業内にプールされていきます。株主目線からすると、それほど潤沢な手元資金を抱えていて、しかも遣い道がないのであれば、自社株買いをするか、配当金を増やして株主還元すべきだとなります。手元資金活用の有望な投資先を見つけることが出来ず、かと言って、自社株買いも増配もしない経営者は、無能な経営者のレッテルを貼られることになります。かつて、潤沢な手元資金は有能な経営者の証しでもあったはずですが、今や無能な経営者の証しにもなりかねません。

こうなると、経営者は昔のように手元資金の増加は内部留保の充実だと単純に喜んでばかりもいられなくなります。資金繰りに苦しんでいる企業の経営者からすると、何とも夢のような話です。手元資金があって、しかもその遣い道に困るなんてあり得ないことだと思うことでしょう。

企業経営において、手元資金を厚くすることは最終的な経営目標ではありません。潤沢な手元資金は、将来的なリスクに備える『ダム』として遣うだけではなく、企業の成長・発展に欠かせない設備投資・人材投資・研究開発投資等々に活用してこその資金です。必要な投資を怠り、せっせと手元資金を貯め込むことだけに精を出しているのでは、企業の将来に禍根を残すことにもなりかねません。

かくて、お金のない企業はあせらず、やけをおこさず本業に専念すべし、お金のある企業はリスクを恐れず積極的に将来に投資すべし。
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