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横目調査 - 水垣公認会計士・税理士事務所|東京都足立区・葛飾区の会計・税務事務所

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今月のコラム

横目調査

カテゴリ: コラム 作成日:2018年06月25日(月)

 

『横目調査』とは、本来の調査対象者以外の銀行口座の取引記録まで網羅的に調べる調査手法を言うそうです。本来の調査対象者以外にまで調査範囲を広げ、本来の調査とは直接関係のない人の取引記録もついでに横目で覗き込むように調査し(カンニング調査)、あわよくば問題発見の端緒につなげることを意図した調査手法です。納税者は、このような調査手法は「個人のプライバシーを侵害する重大な違法調査であり、公平性を欠き、正義に反する。」と主張しました。これに対して大阪国税局は、「調査は適切な範囲に限定した。」と主張しました。大阪地裁の裁判長は、「調査対象が適切な範囲に絞り込まれていたと認定できない。」として、違法の疑いが残ると判示しました。

 

この判決について、記事では「横目調査は一定の嫌疑がある人物を対象に行う。すべてダメだと言われたら査察調査ができなくなる。」というある国税OBのコメントを紹介しています。コメントしたこの国税OBはよほどボンクラなのか、査察調査では横目調査は当然であり、日常的に行われているという事実を認めています。警察は捜査令状もなしに勝手に捜査すれば違法捜査ですが、税務当局はそんな面倒な手続きは不要なようです。しかし、国税OBの言うように、もしも一定の嫌疑のある人物がいるのであれば横目調査などという姑息なことをせず、正規の調査手順を踏んで正々堂々と税務調査をすれば済むことです。所得税や法人税等の税法に違反したいわゆる脱税者を摘発するためなら、摘発する側の違法性は問われないのでしょうか? 租税正義実現のためには、国税当局が不正な手法を駆使して調査することが許されるのでしょうか? オカシイでしょう!

 

裁判長は大阪国税局の行ったマルサの横目調査の違法性を指摘したところまでは良かったのですが、調査は銀行側の協力を得ていることから、違法の程度は重大とまでは言えないという結論を出しました。がっかりする程腰砕けの結論です。そりゃないぜ! 私の勝手な想像では、銀行がマルサの調査にホイホイ協力している絵が浮かんできます…。銀行が協力しようが八百屋(八百屋さんゴメン)が協力しようが、違法なものは違法です。何で銀行が協力すれば、違法の程度が軽減されるのか、その論理が全く理解できません。税務調査の世界では、マルサと銀行のコンビは違法性をも超越する最強コンビなのでしょうか…?

ということで、皆さん、横目や流し目にはくれぐれも気を付けましょう。

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